うまくいえないひとたち。

analfriskerのつどい

特にこれといって面白いわけでもない話

どうせここから電車に1時間揺られっぱなしなので、久し振りに書くことにした。単なる自分の脳内の不要ログの吐き出しである。

 

わたしとその人が最初に知り合ったのはいつだったのか覚えていないし、どうしてそんなに仲良くなったのかも曖昧である。ただ、SNSだとかインターネットだとかの世界の中で出会ったことだけは確かである。

わたしは当時とても仕事で荒れていた。今もそりゃあ荒れることはあるけれど、それよりも更に疲弊していて、恐らくその手の医者に行けば病名が付いて休職になったと思う。

そんな中、その人とのLINEのトークや通話でだいぶ助けられた。別に仕事の相談をしたわけではない。他愛もない話。

その人が昔バイトしていたというファーストフード店での商品の作り方とか教えてもらったりした。今に至るまで全く役に立たない情報である。

 

しばらくそんな日常を続けていた中で、「仲良く話す」だけからもう少し先に進みたくなってしまった 。

その人に会いたくなった。

 

しかし、  その矢先にそんなことを言っていられなくなってしまった。

その人は手術が必要な病気になっていて、入院をするという。

しばらくは声も出しにくくなるし、多分連絡は取れそうもないかな、と。

わたしたちの会話はいつも夜中だったから、当然連絡などできないし、私も弱っているところに邪魔するようなことはしたくない。

 

そうやって、わたしたちの連絡は途絶えた。  

 

どれくらいで復帰できるかもわからなかったし、わたしから連絡はしなかった。その人だってこんな時に他人に構う余裕など無いだろう。

その後は思い出してLINEを開いては、迷惑かな、と、そのまま閉じるだけの日々を送っていた。

そのうちに、その人に連絡をする勇気は無くなってしまった。

もう自分のことなど憶えていないだろうし、そもそもLINEを送ったところで相手してもらえないだろう、と。

そのまま、なんと形容すればいいかわからない少しだけ甘いような、苦いような記憶として大切に保存しておこう、と。

 

しかし、久し振りに開催された飲み会でお酒を飲んでしまった帰り、気が大きくなってしまい一言だけ送ってしまった。

 

「会いたいです」

 

酔いがさめてから青ざめ、慌てて送信取消をしようとしたが既読が付いている。

まぁ、既読無視だろう。と、そう思った瞬間。

 

「全く、いつもそうやって突然だね」

 

そして、今日、わたしは何年越しかの思いのまま、その人に会いに行く。

今、その電車の中である。

ちょうど次の駅で降りる。

だからこれでおしまい。

ね、特にこれと言って面白くもなかったでしょう。ごめんね。