うまくいえないひとたち。

analfriskerのつどい

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

《10月企画バトン》ハッピーエンド

彼女いない歴=年齢がそうでなくなったのは高校二年の冬だった。 女子どころか男子と話すのすらあまり得意でなかった僕に彼女が出来るなんて少しも思っていなかった。それまでの人生で一番驚いて、その驚きは間もなくして幸福感に変わっていった。 付き合い…

。ばたばたと叩きつけるように雨が降っている。目が痛くなるほどに眩しいネオンに囲まれた駅前、ハザードランプが縦並ぶロータリー。忙しなく入れ替わり続ける車たちに、濡れる肩もいとわず駆け寄っていく人々の表情は、今の天気に似合わず華やいでいた。 わ…

《10月企画バトン》20代最後の日

何も代わり映えしないルーティンの中で、数字がひとつ増え、10の位が変わる。たったそれだけのことをいかに楽しめるか。そういうチャレンジをしてみたんですけどね。 本当に何も、何も変わりなく、穏やかに日は過ぎていき、ただ満ち足りて暮らすことしかでき…

《10月企画バトン》冬の味覚

10月でこのブログが1才のお誕生日を迎えたそうで。おめでとうございます。 秋が好きなので、秋生まれなのが羨ましいです。 ~・~・~・~ 生まれた季節は春だが、秋に惹かれてしまう。 日が短くなっていく感覚、肌寒い気温、秋色の服が好きだ。ご飯もおいし…

《10月企画バトン》夏がくるたび

茜色がすぼみ、静かに広がる紺色が深くなる様を、時おり見上げながら歩く。 全身にまとわりつく熱く湿った空気とは、コンクリートの建物の中へ足を踏み入れたとき、別れた。ひんやりとした空気のなか、階段を昇っていく。 盛んと働く換気扇の音が聞こえ、懐…

《10月企画バトン》お酒とわたしとその後

自分はどうもお酒だけで酔おうとすると、かなりの量を費やさないといけないということが判明したのが、1年前くらいのことで。 そこから飲む時と吸う時が重ならないように、と思って過ごしてきたので、基本的に人前や1人で外で飲んでいてもどちらかに傾倒する…

気温と記憶

この季節になると毎年思い出す。 昔、といっても大学生の頃のはなし。 私は美術の大学に通っていました。森とくっついたような田舎の大学。 野生の猿はコンビニの袋をかっぱらっていくし、森で簡素な囲いだけで飼ってるシカはすぐ脱走する。なぜか敷地の中央…

《10月企画バトン》 世話ばかりかけちまったな。

いやぁ、映画って本当に、素晴らしいですね。どうもこんばんは、水野忠邦です。 さてさて先日までストレングス猿であった私めにも、なにやら文章を書く順が回ってきたようですね。 さぁ〜〜てお題は何かね。今の私は戸愚呂で言えば80%の出力。本部以蔵で言…

《10月企画バトン》電球色

おはようございます! こんにちは! おばんです!(こんばんはのこと) 老若男女知らないひととも気軽に挨拶を交わす田舎で育ちました。 幼い頃、近所に住まう大人の女性たちは主婦であることが多かったように思います。 夏には夕方6時冬には夕方5時を知らせる…

ドレミの歌

ド~は「ドラゴン・タトゥーの女の」のド~ レ~は「レオン」のレ~ ミ~は「Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!」のミ~ ファ~は「ファイナルデッドコースター」のファ~ ソ~は「ゾンビランド」のソ~ ラ~は「ランド・オブ・ザ・デッド」のラ~ シ~は「ジュマ…

7664日目が、おそらく今日だ。 よくもまあ生き延びてきちゃったな、とおもう。 去年の今頃はもう少し希望に満ち溢れていたんだけど、なんか改めて振り返るとクレイジー極まりない1年だったなということしか思い浮かばない。 しかもいまは全然そんな希望に満…

《10月企画バトン》「無限大な夢のあとの

何もない世の中じゃ」これは私の好きな歌の歌詞の一部。小さいときの私はこの曲が主題歌のアニメがすごく好きだった。キャラクターのぬいぐるみは持っていたし、アニマックスで放送されていたものを録画して何度も何度も見た。最終話の感動シーンはYouTubeで…

《10月企画バトン》愛を込めて花束を

みなさん、秋の夜長にこんばんは♡タイムラインに舞い降りた、プリティーキュートなツイガール☆ことあんしんちゃんです♡今1番悩んでることは、明日かれぴっぴのお家にお泊まりするかどうかなの~♡もう疲れたのでこのキャラやめますね。改めましてこんばんは…

適切なフィクションに関する独り寝

仕事がつらくて、苦しい。恋人と一緒に過ごす夜は、しずかであたたかく、やわらかい時間の手触りがある。愛している、というよりも先に朝が来て、もうひとりで玄関の扉をあけなくてはならない。そこには逃げ場所や逃げ道がなく、私はどうしようもなく不適切…

《10月企画バトン》絵描きの幸福

おちうること。あなたのまね。とべぬこと。飛び魚のはね。叫ばぬこと。ときのしらべ。ノートルダムの鐘。わたしのゆめ。赤い屋根。溶けだす殻。清らかな水。くぐりぬける木陰。わたしは、立っていた。濡れた土のつめたさと足の肌の熱さを感じて。わたしは、…

《10月企画バトン》いつかのある日の記憶。

一定のリズムを刻むモーターの音を聞きながら、眠りに落ちた。その中で、珍しく夢を見た。正確には、結婚していたときの記憶の欠片を夢という形で思い出したにすぎない。 ――― 雨続きだった6月頃だったのだと思う。仕事を終えた私は、遅かったこともあり、外…