宝くじは買わない
はじめまして。いきなりですが、みなさんはよく宝くじを買いますか?
私は付き合いでスクラッチを買ったり、くじ付の年賀はがきを買うくらいで、自ら進んで宝くじを買ったことが無い。
宝くじを買わない事に明確な理由は無いが、ある日突然大金が舞い込んでくる事に恐怖を感じる。5000兆円欲しい!ともそんなに思わない。こんな事言うとさとり世代、なんて揶揄されてしまうかもしれないが、お金が要らない訳ではない、清志郎のように恋に惚けている訳でもない。ただ、実感のない豊かさが怖いのだ。
宝くじを買う人の大半の心理は、
・どうせ当たらないがわずかな可能性にも賭けてみる
・もし当たったらどうしようと考える時間が楽しい
といった事が挙げられるらしい。確かにロマンは感じる。でもこれって、わざわざ宝くじを買わずとも、日常に存在するロマンなのでは?と思う。
例えば、もし明日地球がこなごなになってしまったら?無人島に一つだけ持っていくとしたら?なんて想像、誰しもした事があるのではないだろうか。あるいは、何にも変わらないのに身体測定の前日だけ夕飯を抜いてみる、とか気になる人が自分の事を好きになってくれる確率だとか。
私たちは、毎日のように目に見えない宝くじを引いているのかもしれない。自分の知らないうちに大当たりを引き当てているかもしれないし、誰かの大当たりが自分だったりするかもしれない。つまり宝くじは可視化された幸福の可能性なのだ。
私は、誰の仕業か分からないが、人生には悲報と朗報がちゃんと50:50でやってくると思っている。どんなに情けなくて寂しい夜があったとしても、亀のようにのろまかもしれないが必ず幸福がやってくると信じている。
だから、私は宝くじは買わない。ただ今は、その時がやってくるまで、次の夜や次の朝を待っている。
概念(@__oldfriends)